近過去のビルディングタイプ【GS】 初回で最終回

地図誕生と同時代のビルディングタイプへの認識はアイコンの作成で知る事ができる。
国土地理院図式表現は、公共施設の崇拝や、重工業時代をうかがわせて和風である。植生を必用に細分するのも時空間の意志だと言える。一方、新進気鋭のインターネットマップには三欲空間に集約した都市がポピュリズムの結果として表れている。
前置きとは無関係に、物心がついて以来、相当早くから気になってたビルディングタイプがある。多分、10年ぐらいは気になり続けて、夜も眠れないから、この思いは10,000,000人ぐらいが共通に気にしている。2人ぐらいは悩んだまま、この世をさった。でも、塚研では頻繁に議論されている。
それはカーナビには必須で、おおくの地図でアイコン表記されるほど、確立した型式をもっている。




ガソリンスタンドについて。

シェル石油を、タダでもらった原チャに与えることにしている。ガソリンのパフォーマンスの違いなんか、ものともしないレーサーなので、シェルを使うことについては、うんちく語れない。ただ統廃合進むベンダーを商品品質で選ぶのはナンセンスだし、就職説明会でも、開発と供給の分離を強調していた(と受け止めた)。スタンドは、企業ブランドにオンブされているようでも、知的な戦略からは距離ありの、ヴァナキュラー気質に満ちあふれたザッハリッヒな建築だ。塚研で議論されているかどうかは、実は全然知らないのだが、とにかくスタンドはザッハリッヒで、ザッハリッヒといえば若手建築家の最潮流に立つ塚もっちだ。
スタンド建築は、原チャから大型トラック、横柄タクシーまで幅広くサービス提供できるための大空間であり、こじつけるなら近代に生まれたユニバーサル空間のはみ子と位置づけられる(近代を美学的に捉えるか、工業化として捉えるかは別々にしたほうがいい気がするが…)。大分類を用いなくとも、規模と土地に応じて、創造性に欠けた平面タイプにすっぱり分けられるが、経験則なので、この場で詳説することはできない。近代建築とのアナロジーをひっぱるなら、高度に画一的な、フラットで大きな屋根と高い階高が特徴的である。メタルハライドランプ?で演色された空間は、無菌質だと村松伸ならいうかもしれない。 いやいやスタンドのスタッフはどろんこだが、おれは彼らをきたないとは思わない。
ただ、屋根は無化、純粋化を目指して二次元を指向しているのではなく、ガソリン供給の挙げ句の果てのフラットだ。これを重要な転換だとか逝っちゃうと、またうさんくさいので、ちょっと違うけど、誰がやっても合理性の結論は同じやな?ってぐらいでもまだだめなのか?
シンナー臭に包まれ、垂れ流されるガソリンにプラグインっされた原チャが、近代を夢想する世界への扉をこじ開けようとしている。